奥の深谷 右岸~左岸(古道標~奥の深谷~牛コバ)
坊村から奥の深谷へ行ってきました。
今回も単独です。
坊村から牛コバへ向かう林道を歩き、
途中、シャクシコバの頭の南西尾根に
取り付き、古い標識(「古道標」)から
左岸を牛コバへ下りるルートです。
御殿山の中腹。
雨上がりなので、
雨がだいぶ葉を落としたようです。
シャクシコバの頭の南西尾根に
取り付きから入山。
すぐに小屋があり、周辺に
アスナロが植えてあるようです。
特徴ある葉がたくさん落ちていました。
ヒノキの仲間で、
葉裏の白い気孔帯がWに見えるのが特徴です。
同じくヒノキ科のサワラは、
葉裏の白い気孔帯がXに見えます。
ヒノキはYに見えます。
WXYで覚えやすいです。
今年3回目の古い標識(「古道標」)。
今回は「大モミを経て大橋小屋」への
ルートです。
少し進んで枝の小さな通せんぼ。
通行止めならもっと強く警告してあるはずです。
「行くな」ではなく、
「行けんことはないけど、知らんで」
という意味なのかなと思いました。
歩きにくいことはどなたかのブログで見たような
気がしますが、どんな道か見てみたい。
あかんかったら引き返そう。
探究心です。
落ち葉がだいぶ降り積もっていて、
この土日は誰も歩いていない感じでした。
いや、先週も歩いてないかも。
5分ほどで「大モミ」らしき大きなモミ。
その直下に至る道が谷のトラバースになっていて、
少し怖かったです。
中央に落ち葉が積もっている
獣道のようなトラバース。
後から思えば、ここは大したトラバースではないので、
ロープもありません。
大モミ直下の太い根。
競輪選手の太もものように感じました。
巨体を支えるにはこれぐらい太くないと
いけません。
トラバース以外の道は歩きやすかったんですが、
崩壊中の谷のトラバースがとにかく怖かった。
2つ目のトラバース。
どこを歩けって言うんですか。。。
子ども達と山を歩く時、
ロープはあくまで補助。頼らない。
とよく言うんですが、
ここでは頼らないと滑落です。
斜面に左手をつき、
右手はロープを離せません。
久しぶりに足が震えます。
渡りきってから、
あぁ、怖かった。。。
緊張と解放。
写真では伝わらないと思います。
落ちても途中で止まる。
と自分に言い聞かせましたが、
大した根拠はありませんでした・・・。
次のトラバース。
ここもまあまあ怖かったんですが、
まだましやったような・・・。
ほんまの獣道のような細い道幅で、
その上に落ち葉が降り積もっているので、
足の踏み場が分かりません。
ザトウムシの触覚のように
足で足場を探ってから体重をかけつつ
移動していきます。
細い道幅な上に崩壊中の谷なので、
足が置ける場所が限られています。
手はロープをつかむしかない箇所もあり、
でもそのロープがゆるゆるで、
ピンと張らすために何重もロープを
右手に巻きつけ、少し進むたびに
そのロープを解きながら進む。
そんなんやったことなかったんですが、
切羽詰まったら自然にできました。
最後のトラバース。
この時は最後とは知らず、
もうイヤや~!!
でも引き返すものイヤ・・・。
渡りきってから、ドロドロの手で
撮影しました。
ここも画面左の方からトラバースしてきたんですが、
正解は、一旦下りてからトラバース。
その方が楽でした。
どうせ上の方は崩壊してますので。
ここで谷を少し下りる途中、
立ち木に手をかけると、
それが枯れ木で
バキバキッと音を立てて
倒れていきました。
そしてその根で
後頭部をガツン!
枯れてだいぶ経っている木だったようで、
幸い衝撃は大したことなく
ケガもなくてよかったんですが、
ちょっとびっくりしました。
最後のトラバースを終え、
進行方向へ振り返ると、
なんや広い道やないか!
普通の登山道に出た感じでした。
踏み跡もしっかりしてる。
ここで引き返す人が多いんかもしれません。
それが正解です。
木が倒れて歩きにくいところもありましたが、
徐々に沢の音が大きくなり、
古い標識から1時間ちょっとで
沢が見えました。
これで一安心。
さて後は、この道がどこに出るか。
答えは、牛コバからの左岸を高巻く登山道、
その道が沢に出会う場所のすぐ近くに出ました。
なんややっぱりここか~。
それが分かればもういいです。
面白かったんですが、
この道は二度と通らない道に
リストアップされました。
特に落ち葉が多い季節から
雪が完全に溶けるまでは無理でしょう。
この日は晴れる予報でしたが、
昼前から雨。
大した降りではなかったんですが、
昼食はモミの木陰でとりました。
帰りは牛コバへ続く奥の深谷左岸を
高巻く登山道。
昭文社の地図には
危険マークがあり、
以前は少し怖かった箇所も、
午前中のトラバースの連続に比べれば、
全然大したことない!
ロープが渡してありますが、
一度もロープに触らずに渡れました。
雨が降ったからか、
涸れ沢に水が。
上を見るとこんな滝でした。
以前はこの道の特に下りが
少し急でイヤでしたが、
午前中のトラバースに比べれば、
全然大したことない!
踏み固められていて
歩きやすい登山道だということが
よく分かりました。
ジグザグの九十九折は、
少し分かりにくい箇所もあるので
注意が必要ですが。
さて、この日の目的は
先週に引き続き、ナメコ採り!
まあまあいただきました。
落ち葉をかぶったナメコ。
これは少し古い。
傘の裏側のヒダが白ければ新しい。
古いのは茶色く変色しているので、
採りません。
ヒダが白くても、ナイフで切り取った
柄(石づき)が茶色く変色していれば
古いので持ち帰りません。
柄が白いのを選んで持ち帰りました。
こんな高いところにも生えていて。。。
梯子があればなぁ。。。
と、あきらめたんですが、
帰宅後ネットで見ていると、
ナタを持って行って、
木の枝先を削ってナイフ状にし、
それで削り落とせばいけるようです。
なるほどね!
ストックの先にナイフつけるものええな。
色々アイデアが浮かびました。
しかし誰も採らへんのやなぁ。。。
毒キノコと間違えたら怖いからかな。
こんなミズナラの倒木もそんなに残っていないので、
採れるのもあと数年かもしれません。
それまではおいしくいただきます。
今回はキムチ鍋に入れていただきました。
ナメコの風味を味わうには
キムチの味が強すぎたかな。
でもうまかったです。
あと、ナメコおろしにもすればよかった。。。
また来年!
古い標識(「古道標」)から
全くオススメできません。
谷や沢のトラバースが大変です。
谷や沢が崩れてきていてるためです。
もし通られる際は、くれぐれもご注意ください。
翌日から3日間ぐらい、
左腕が筋肉痛でした。
ロープや木の根を必死につかんで
いたからでしょう。
ほんま大変でした。。。