Kyoto Nature Hiking -京都の自然、ハイキング情報-

京都の自然やハイキング情報について、京都市在住の森林インストラクターが書くブログです。3児の父。親子で山も歩いています。年に何度か日本アルプスも。

口の深谷~シャクシコバの頭(比良山地)

先日、長女と歩いたシャクシコバの頭南西尾根、

五差路の古い標識(「古道標」とヤマレコやネットでは

書いてあります)のある分岐から

口の深谷へ下り、シャクシコバの頭まで

行ってきました。今回は単独です。

 

今回も坊村から牛コバ方面への林道を歩き、

途中のシャクシコバの頭南西尾根の取り付きから

入山。

 

林道途中から御殿山。

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ええ感じで色づいています。

 

周りの常緑樹が額縁のような

コハウチワカエデ(たぶん)の紅葉。

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 立派なアカマツの周りも紅葉。

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根元にはエビフライ。

リスがいますね。

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倒木更新。先日のとは別角度から。

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今度は何種類の、何本の木が芽吹いているか

数えてみましょうかね。

 

倒れたアカマツの周りはこんなんです。

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ヤマレコやネットでは「古道標」と書かれている

古い標識に到着。取り付きから20分ほど。

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今日は欲張りにも

口の深谷と奥の深谷の両方を行こうとしております。

 

標識から口の深谷へ下って

沢へ出ました。

予想通り、美しい沢です。

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水がたまる場所にはたくさんの落ち葉。

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ゴミなんて一つもありません。

 

行けるとこまで遡上してみよう。

この奥、右に曲がってるけど、

何があるんやろ。。。

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流木が引っかかって橋のようになっています。

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この自然にできた橋の少し上流に

わりと大きな滝がありました。

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帰宅後、ネットで調べると

沢登りの記録に13m滝と出ていました。

これのことでしょう。

 

近づいてみました。

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沢登りの人達はこの滝を登るようですが、

僕は怖くて登れないので高巻きます。

少し下流から急斜面をよじ登りました。

 

高巻き中に見た滝。

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登山道ではないのでちょっと怖い。

 

途中にうっすら踏み跡。

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古い道? けもの道?

 

トラバースして、下りて行くと

何と滝の少し上。

そら見に行かな!

 

流れ落ちる前のゆったりした流れ。

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流れ落ちるところ。

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滝の真上から手を伸ばして撮影。

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滝の少し下流。

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あの自然にできた流木の橋も見えます。

 

滝ウォッチングはこれぐらいにして

進みます。

 

美しい谷です。

いい時期に来れました。

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鳥の羽が散らばっていました。

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あの青い模様はカケスですね。

鳥を食べるタカ、オオタカにでも

やられたのでしょうか。

食う、食われるの戦いの場です。

 

立派な炭窯跡がありました。

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つい50年ほど前まで

使っていたような感じがします。

普通はここまでしっかり石組みが残っていません。

 

もう一基、炭窯跡がありました。

これほど立派ではありませんでしたが。

 

炭窯があったということは、

ここでできた炭を里まで運んだ道があるはずです。

重い炭俵を運ぶには、急な坂道では運べません。

いい道があるのではと期待しましたが、

沢から少し上がったところで

薄い踏み跡は分からなくなってしまいました。

 

こんな滝もあり、この滝を巻いても

また滝がありそうです。

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この滝を最後に尾根に上がることにしました。

 

こんな急斜面をえっちら登っていきました。

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この斜面含め、高巻いたり急降下したり、

木の枝や幹、根をつかんだり

おかげで翌日は肩や腕が筋肉痛になりました。

 

稜線まで登ってきました。

スギの根元にクマ剥ぎ。

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やっぱりクマはいますね。

 

今日は一人だったのもあり、

林道を外れてからずっと

たまに大声を出しながら

クマに鉢合わせしないよう

気をつけました。

 

尾根の紅葉はきれいでした。

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ウリハダカエデの落ち葉かな。

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尾根に出たので、このまま下って、

またあの標識まで戻ろうかと考えましたが、

どうも尾根の感じが違う・・・。

 

間違って支尾根に下りて失敗したことが

何度かあります。

その経験を活かし、さらに向こうにある尾根まで

登ってみました。

 

ビンゴ!

やっぱりさっきのは支尾根で、

こちらがシャクシコバの頭の南西尾根でした。

 

せっかくですので、シャクシコバの頭まで

上がってみたくなりました。

先日娘と途中で敗退しましたので。

 

それと、少し前に購入した

高度が分かるCASIOの腕時計。

[カシオ]CASIO 腕時計 スタンダード SPORTSGEAR スポーツギア SGW-300H-1AJF メンズ

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 これの標高が正しく表示されるか

試したかったのもあります。

 

結果は、シャクシコバの頭が1121m。

腕時計は1125m。

¥5,804にしてはやるやないか!

計測が5m単位なので、上出来です。

 

ただし、どこかで正しい標高にセットしておく

必要があります。

僕は自宅でセットしただけでしたが、

よい結果でした。

気圧の変化によって表示される標高が変わるので、

雨が降りそうな時などは、同じ場所にいても

標高が変わります。

あくまで参考程度にしか考えていません。

地図を読む際の参考にしています。

 

同じCASIOのプロトレックは

2,3万しますが、

何分の一かの価格で大体の標高が分かれば

大助かりです。

見た目は価格なりですけどね。。。

 

シャクシコバの頭から南に向かう尾根。

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奥は堂満岳でしょうか。

 

シャクシコバの頭から武奈ヶ岳

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人影が見えます。

そんなに遠くない感じですね。

もちろん、今日は行きません。

紅葉はもう終わっていて、

落葉樹は葉を落としているようです。

 

シャクシコバの頭で昼食をとり、

南西尾根を下山しました。

 

途中、尾根が広くなった辺りで

支尾根に下りかけましたが、

見たことがない大きなスギに出会い、

こんなスギあったっけ?

と思い、周りを見回すと広い尾根の中にいて、

少し北にそれてしまったようなので、

正しい道へ復帰。

 

復帰途中にクマの冬眠穴らしきものを

発見!

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雨風や雪がしのげそうな穴でした。

 

そして、正しい道に復帰後、

ザックのベルトにつけていた

万歩計を失くしたことに気付きました。

 

すぐ見つかるだろうと元来た道を

最後に確認した場所まで引き返しましたが、

見当たらず。1時間ほどロスしました。

落ち葉に埋もれてしまったんでしょうね。

1年半ぐらい共に過ごしたので、

とても残念でしたが、諦めました。

 

このロスタイムもあり、

奥の深谷には行けませんでした。

 

さて、この日の目的の一つ、

ナメコ!

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ありました。いただきました。

少量ですが、古くなってなさそうなのを

選んで持ち帰りました。

 

夕食のトムヤンクンに入れて食べたら、

まぁうまいっ!!

子ども達は誰も食べないので、

妻とおいしくいただきました。

 

それから、これがたくさん落ちている場所が

ありました。

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オオウラジロノキの実です。

小さなリンゴみたいで、

かじると甘酸っぱいんですが、

とにかく渋い!

 

以前から見つけるとたまにかじっていて、

食べるもんやないと思っていたら、

知らなかったんですが、

果実酒にするといけるそうです。

 

ナメコと時期が重なるとは、

一石二鳥やないか!

来年は両方いただきます。

 

急な下りで踏み跡少なく

古い標識まではズブズブで

歩きにくかったですが、

無事林道まで下山しました。

 

最後に、林道脇にあった

イタドリの実。

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規則正しく並んでいるからか、

美しく見えます。

これは食べませんよ!

 

今度はあの古い標識から

奥の深谷へ行ってみよう。

(ところが、ところが、

 とてもオススメできないルートでした。

 次回のお楽しみ。)